南十字に戯れる

サザンオールスターズ&桑田佳祐ライブデータ・セットリストを収集・公開しています

サザンオールスターズのJASRAC登録情報を見てみよう!

JASRACに登録されている情報を調べることができるサービスがあります。

https://www2.jasrac.or.jp/eJwid/

J-WID(ジェイウィッド)は、著作者等の関係著作者/出版者からの届出や、外国の音楽著作権管理団体からの資料、 利用実績等に基づいて作成された作品データから成る作品検索データベースです。

 

サザン関係の楽曲もJASRACが管理しているので、登録情報を検索することが可能。こんな感じで検索結果が出ます。

 

各曲の個別ページには細々とした権利情報が記載されているので、興味のある方は各自御覧ください。*1

ここでは気になる情報を拾い、重箱の隅を突いていきます。

主に参照するのは「作詞・作曲」と「副題」です。「副題」欄には主にタイトルの副題(例:星の王子様)、タイトルのローマ字表記(例:AITO YOKUBOUNO HIBI)、タイアップ情報(例:民放共同企画”一緒にやろう”応援ソング)、一般的な読み仮名(例:キセキノチキュウ)、外国語カバーのタイトル(例:MID SUMMER BLOSSOMS)などなど…副題というよりは備考欄のような内容が書かれています。

 

あの曲の作詞・作曲者が判明

JASRACに登録されている楽曲は音源化されているものに限らず、『平和の牛歌』や『金魚のテーマ』『コガニのテーマ*2』などもヒットします。映像ソフトの関係で登録されていると思しき3曲ですが、登録情報には作詞者・作曲者のお名前が記載されているんですな。ということで、もしかしたらここでしか知り得ない作詞・作曲者情報が判明。

 

・『平和の牛歌』 作詞:桑田佳祐 作曲:桑田佳祐
・『金魚のテーマ』作詞:サザンオールスターズ 作曲:サザンオールスターズ
・『コガニのテーマ』作詞:野沢秀行 作曲:松田弘

 

正直「担当者が便宜上の情報を届け出ただけでは?」と踏んでいたのですが、『コガニのテーマ』のクレジットを見るに、信頼に足る情報かもしれません。ただこの曲は映像だけでは全容がわからず、そもそも歌詞があるのか?の段階から不明ですが。

ちなみに稲村ジェーンBGM』も登録されていました。作曲クレジットは桑田佳祐のみで、小林武史の名前はなし。本来の意味でのサウンドトラックが求められるところです。

 

副題が本当に副題っぽい

日本テレビ「メリークリスマスショー」で忌野清志郎とともに披露されたオリジナル曲『セッションだー』*3も登録あり。副題にある「DEATH MATCH」は1986年の初披露時にはテロップがありませんでしたが、翌87年の際は表示がありました。あのDEATH MATCHは文字通りのサブタイトルだったと見ることができます。

 

CM曲の仮タイトル

見慣れない『ポテト・フィーリング』『ロックあの人は今…』『メリーゴーランド』というタイトルあり。『ポテト~』は副題欄に「CM/チップスターナビスコ」とあるので、踊ろよマッシュポテトではなく『ふたりだけのパーティ』のCMバージョンと思われます。

CM版では「アイダホポテトの香りが~」と歌われています。当時の時系列は不明ですが、完成前にまずCM版があったために仮タイトルを附して届け出たのでしょうか。いかにもCMソング然としたタイトルをこんなところで知ることとなりました。

『ロックあの人は今…』の副題欄には「CM/富士通」の表記があるので『Computer Children』のCM版と推測されます。こちらも歌詞がデタラメ英語風で音源とは異なります。タイトルが謎すぎますが、完成前はメンバー内でそう呼ばれていたのでしょうか。

同様に『メリーゴーランド』は三菱鉛筆のCMに起用されたインスト曲と思われます。『夕陽に別れを告げて~メリーゴーランド』の”メリーゴーランド”部分。タイアップ情報の記載はありませんが、作詞者欄が空白なのでインスト確定。

これもまた音源とは異なるCM版。曲の完成よりも先にプロトタイプとして存在していたのかもしれません。他方、同じくCM版が存在する『Let It Boogie』や『アブダ・カ・ダブラ』は登録がない不思議。JASRAC、結構適当です。

 

Tarakoがやってくる

登録情報の中に「作品内外区分」という欄があり、国内か外国かの区分が表記されています。「JASRACにおける管理上の区分」とのことですが、『Tarako』とそのカップリング『Japaneggae(Sentimental)*4 』だけが「外国作品」表記に。そのためか権利関係も他の曲より制限が見られます。この不思議な扱いは共同作詞者であるTONY HAYNES氏に起因すると思われ、氏の所属する法人と思しきHAYNESTORM MUSICという名義も権利者に名を連ねています。詳細はわかりかねますが、なんかこのへんが絡んで特殊な扱いになっている予感。スキヤキソングをオマージュしたタイトルの曲が外国作品として扱われるというのはある意味で本懐かもしれません。

 

WHOLE LOTTA LOVERと情熱をあなたへ

『WHOLE LOTTA LOVER』は作曲に桑田さんのお名前がクレジットされているものの、他の情報がない謎曲。Led Zeppelin『Whole Lotta Love』の邦題が"胸いっぱいの愛"なので、上の例と同様に『胸いっぱいの愛と情熱をあなたへ』のCM版だと踏んだのですが、こちらはCM中に正式な曲名が表示されており、曲もCM版というわけではないので同定するには若干の疑問が残ります。

 

深くて暗いKAWAがある

『KAWA』は作詞・作曲ともに桑田佳祐の表記。副題欄には「CM/ロングラン/日本生命保険相互会社」とあるので『YOU』だと思われますが、やはりタイトルが謎です。海の情景を織り交ぜているように見えて実は川だったのか。CM中に「毎日カバです」というコピーがあるので"KABA"なら無理やり腑に落とせたかもしれません。しかしここまでを見るとCM用のオリジナルバージョンかどうかは無関係で、音源より先にCMに使われたものが仮の情報で先行登録されている…と考えるのが自然かもしれません。…が、それならもっと大量に登録されていないとおかしいのでは…?という点は拭えず、未解決。

 

ふぞろいのカバー曲たち

桑田さんがカバーした曲の情報も見つかります。が、こちらもやはり不思議なラインナップ。

ウナ・セラ・ディ東京』『東京ドドンパ娘』『プカプカ』『ヨイトマケの唄』『LOVE LOVE LOVE』『Play That Funky Music』『The Kids Are Alright』『I WILL』『HOOCHIE COOCHIE MAN』『IT'S ONLY LOVE』『Johnny.B.Goode』『A LOVER'S CONCERTO』『UNCHAIN MY HEART』『WONDERFUL TONIGHT』『YER BLUES』『Long Distance Love』・・・

確かに桑田さんがライブやテレビ番組でカバーしたことのある曲たちが並んでいるように思いますが、もちろんこれで網羅しているはずもなく。JASRACの適当さだけ感じ取ってください。

 

その他重箱の隅

表記の揺れ系だと『瞳の中にレインボー』(長音符になっている)『真夜中のダンディ』(長音符がない)を確認。『Kissin' Christmas』は「クリスマスのせいじゃなく」になっている。『旅姿六人衆』の副題欄「愛は深く」は誰かがカバーした時の改題なんだろうか。同様に『BOON BOON BOON』の「ファッション・コンプレックス」も気になる。『踊ろよベイビー1962』には「CM/日本コカ・コーラ」とあるけどタイアップだったのはA面曲のほう。タイアップ情報はあったりなかったりで、歴代の担当者次第といった感じ。現時点で未発売の『平和の街』はすでに登録されている。

 

といった具合で概観しました。楽曲の仮タイトルと思しきものが準公式的な場所に残されていたというのは個人的に大きな発見です。今回は「サザンオールスターズ」「桑田佳祐」で見つかる範囲に限りましたので、他メンバーのソロ作品でも何か発見があるかもしれません。

 

*1:直接リンクを貼るのは勘弁してくれや…とのことなので渋々従います

*2:表記ママ

*3:表記ママ

*4:公式的にはSentimentalバージョンは小文字表記なんだなぁという余談